ひな人形 五月人形の増村人形店

雛人形

雛祭り(桃の節句)と雛人形の由来や意味、現代の祝い方について

雛祭りは上巳の節句が元となっており、中国からの文化が影響しています。ひいな遊びとして上流階級で楽しまれていた遊びが変化し江戸時代には雛祭りとしての形が出来上がったのです。現代では本来の意味合いは薄れ、各家庭で自由に楽しまれています。

3月3日の行事と言えば雛祭りです。
この日には雛人形を飾ったり、特別な食事を楽しんだりします。雛祭りの意味や、その由来まではあまり知られていませんが、実はそのルーツは大昔にあります。ある日突然雛祭りが行われるようになったのではなく、長い時間をかけて現代の形にまで到達してきたのです。雛人形や料理に使われる食材、それぞれに意味があり、こうした文化が長い期間広まり続けたのには時代背景も関係しています。

1.雛祭り(桃の節句)の由来

中国の「上巳の節句」と「ひいな遊び」が融合

雛祭りの元を辿ると、江戸時代や平安時代、さらにその時代よりも前に遡ることになります。しかも日本独自の文化に思われるこの風習も、もともとは中国のある習慣からきているということも分かっています。古代の中国ではかつて、3月最初の巳の日に川で体を清めるということが行われていました。「上巳の節句」と言われ、この当時から3月3日には特別な意味が持たされていました。中国の暦法で定められている五節句には1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日がそれぞれ人日、上巳、端午、七夕、重陽といわれていました。平安時代になると日本にもこの風習が伝わってきました。さらに、日本では人形に厄を移す「流し雛」として発展していきました。流し雛では、自分に降りかかる災厄を人形に身代わりとして引受けさせ、これを川に流していました。
そして流し雛とは別に「ひいな遊び」という遊びも平安時代には行われていました。これは、上流階級の女子が行う遊びで、要は「おままごと」のことです。紙で作った人形と家財道具に似せて作ったおもちゃなどを使っていました。雛祭りの原型は、この「ひいな遊び」と「上巳の節句」が徐々に融合していくことで出来上がったと考えられています。

江戸時代に「雛祭り」として定着

平安時代には上巳の節句が伝わり、そしてひいな遊びが上流階級の者の間で親しまれていただけでした。これらが融合し3月3日の行事として定着しだしたのは室町時代ごろと言われています。さらに江戸時代には「雛祭り」として宮中行事に取り入れられるようになりました。幕府が五節句をそれぞれ正式に祝い日として採用したのです。そして雛祭りは庶民にも広く親しまれるようになり、女の子の初節句をお祝いするため、人形を飾るということが一般的になってきました。同時の記録にも、江戸時代にはすでに嫁入り道具として人形が用意されていたようです。こうして雛祭りの歴史を振り返ってみると、数百年もの期間を経てようやく現代に近い形へと変わったのだと分かります。そして、これだけ長い間、徐々に態様は変わりつつも、ひとつの習慣が廃れることなく続けられてきたということにも気がつきます。もともとこうした行事が単なる楽しい行事として行われていたのではなく、災厄を祓うために始まったためです。現代に比べ、子どもの健康的な成長は大変なことであったため多くの人がこのような行事を通して子どもの無事を祈っていたのです。

なぜ「桃の節句」と呼ぶの?

雛祭りが行われる時期のことを「桃の節句」とも言います。実は桃の節句も上巳の節句と同様、平安時代から使われていました。3月3日ごろには桃の花が咲くことが由来とされています。また、桃には魔除けの効果があると考えられていたため上巳の節句に行われる行事の意味合いと近く、こうした理由もあり上巳の節句が桃の節句とも呼ばれるようになっていきました。

2.雛人形の意味

雛祭りが日本の文化として定着する以前から、人形には特別な意味があるものとして考えられていました。流し雛が行われていたように、身代わりとして人形が使われることは珍しくなく、地域によっては各地で独特の方法によりお祓いが行われていました。紙で人形を作り、これに自分の名前や年齢を記載、身体をなでたり息を吹きかけたりして、神社でお焚き上げをする文化もあります。やはり、医学の発展していない当時ではこうしたお祈りが庶民にできる限られた行為のひとつであったのです。
また、雛人形には別の厄払いのほか、別の意味も含まれています。雛人形は宮中の結婚式を模した形になっていますが、これは庶民であっても、雛祭りを通して天皇陛下、皇后陛下のような幸せな結婚ができますようにという願いが込められています。このように、健康だけでなく、女の子の良い結婚や家庭円満を祈るという意味もあるのです。

3.現代の祝い方

雛人形を飾る

現代の桃の節句と言えば雛人形を飾るのが定番です。邪気を払うため、健全な成長や幸せな結婚を祈るため、というのがかつての雛祭りを行う理由でしたが、今では人形を飾って遊ぶお祝いのようになっています。キャラクターものの雛人形など、雛人形にもバリエーションがあり、色んな楽しみ方ができるようになっています。
雛人形の飾り方ですが、人形の数や種類、置き方にも形式が決まっています。大きく分けて15人の雛人形を飾る7段飾り、内裏雛と三人官女、そして道具を飾る3段飾り、さらに内裏雛だけを飾る親王飾り(平飾り)、人形や飾りが小さめの木目込人形などがあります。さらに地域によっては微妙な配置の違いもあるようです。しかし現代ではそれほどこだわることなく、各家庭で自由に楽しむというのが主流になりつつあります。

初節句なら食事会や神社へのお参り、記念撮影

雛祭りは毎年3月3日の行事とされていますが、特に初節句では豪華に祝う習わしがあります。雛人形を飾るだけでなく食事会や、神社にお参りをしたりもします。これも地域差がありますが、はまぐりやはす、海老、まめが縁起を担ぐ食材とされています。はまぐりは女の子の美徳や貞節を、はすには穴が開いていることから見通しのいい人生を表すなど、それぞれに意味があるのです。これらの食材を合わせてちらし寿司やお吸い物としていただくのが一般的です。
ちらし寿司やはまぐりのお吸い物などは雛祭りのお祝い膳として食べることになりますが、雛飾りとして飾る食べ物もあります。よくあるのは菱餅や雛あられ、白酒です。菱餅は赤・白・緑の三色の餅を菱形に切って重ねて飾ります。雛あられは雛祭りの代表的とも言える和菓子です。カラフルで見栄えもよく、市販でも色んな商品が売られています。白酒は童謡にも登場し、もとは神様にお神酒を供える風習からきたと考えられています。
別の楽しみ方として、特に初節句では写真撮影をする家庭も多いです。桃の節句が近づくと、様々なスタジオでキャンペーンが始まり、専用の衣装などが用意されます。

4.まとめ

雛祭りは中国の上巳の節句が由来と考えられており、これがひいな遊びと合わさることで徐々に現代の雛祭りに変化していったようです。女の子の成長と幸せな結婚を祈る行事として広まり、特に初節句は両家の両親を招いて御馳走でもてなすなど、家族みんなで祝うのが習わしです。雛祭りは女の子のための日本の伝統行事ですが、現代では形にとらわれない多様な楽しみ方で親しまれているようです。

コンパクトな雛人形の種類や、小さくても華やかにする方法

7段飾りは広いスペースを必要とします。そのため、あまりスペースの確保ができなければ平飾りなど別の飾り方をすると良いでしょう。小さくても雛人形の衣装や台などで華やかに魅せることも可能です。また新しいデザインに着目するのも良いかもしれません。

雛人形の飾り方にはいくつかの方法があります。
もっとも大きく豪華な飾り方である「7段飾り」以外に、コンパクトな飾り方もあります。しかし小さくても華やかにする方法があります。簡単に雛飾りの種類について説明し、コンパクトな飾り方でも華やかに魅せる方法について紹介していきます。

1. 7段飾りは奥行きをとる

桃の節句には女の子の誕生や成長を祝うため、雛祭りが伝統的に行われています。江戸時代にはすでに現代のような形で雛祭りが存在していたと考えられていますが、その由来となった行事などはさらに昔、平安時代や、古代中国の文化も関係してきます。
雛祭りといえば雛人形を飾るのが定番ですが、雛人形や飾り方にも種類があるのをご存知でしょうか。例えば雛人形の種類で言えば、衣裳着人形と木目込人形とに分けることができます。そして雛人形の飾り方についてですが、最も豪華な飾り方は「7段飾り」と呼ばれるものです。これは雛人形が15人揃った段飾りで、高さも他の方法に比べて出てきます。古くから7という数字は縁起が良いとされていたため、雛壇においてもこのように構成されています。最上段から親玉、3人官女、5人囃子(ごにんばやし)、随臣(ずいじん)、仕丁(じちょう)と続きます。
他には「5人飾り」の場合、最上段に位置する親玉に加え3人官女だけを飾ります。2段飾り、3段飾りなどとも呼ばれます。そして最後に「親玉飾り」について説明します。こちらは3人官女も飾らず、親玉だけを飾ったものです。親玉は男女が対になっているため、親玉飾りであっても2人は飾ることになります。
やはり雛祭りとして派手に雛人形を飾りたいのであれば「7段飾り」をするのが良いでしょう。しかし購入にかかる費用以上に問題となるのがスペースです。7段飾りであっても、様々なサイズがありますが、いずれにしても広い空間がなければ飾ることができません。購入前にはサイズを調べ、自宅のどこに配置するのかよく考えておく必要があるでしょう。

2.コンパクトな雛人形の種類

平飾り

7段飾りはもちろん、5人飾りなどでもかなりのスペースを必要とします。そのため、あまりスペースの確保ができない場合でもできる飾り方をいくつか紹介します。
まずは、上でも少し説明した「親玉飾り」についてです。これは男女対の親玉だけを飾るため段が必要なく、高さがありません。そのため「平飾り」とも呼ばれます。後に説明する「ケース飾り」や「収納飾り」についても段がないものについては平飾りと呼ぶことができます。
親玉の男女はそれぞれ男雛と女雛と呼ばれます。サイズも様々で、平飾りであっても子どもの腰くらいの高さがある大きなものもあります。

ケース飾り

その名の通り、ケース飾りは雛人形がケースに収められたものです。ほとんどのケース飾りでは親玉と小物のみがケースの中に収められています。ガラスやアクリル製のケースに入った雛人形等は固定されているため出し入れなどの手間もかからず、埃などもケースにかかるだけなのでお手入れも楽です。非常に使い勝手の良いタイプと言えるでしょう。

収納飾り

収納飾りは雛人形を入れる収納箱を、2wayで使用するタイプの飾り方です。雛祭り以外の期間収納している箱に、時期になるとそれを飾り台として使用するのです。基本的には段がない場合が多いですが、高さもあるため親玉飾りの中では比較的豪華に見せることができるでしょう。しかしケース飾りなどと比べるとややスペースを広めに確保する必要が出てくるでしょう。

3.コンパクトでも雛人形を華やかに魅せるコツ

立ち雛の平飾りや丸窓のケース飾りを選ぶ

平飾りなどをすれば省スペースとなり、収納などにも困ることはなくなるでしょう。しかしせっかくの雛祭りなので7段飾りとは言わずとも、できるだけ豪華に魅せたいと考える方もいるかと思います。
工夫次第では華やかさを増すように飾ることはできます。また、変わったデザインのものを選ぶことなども考えてみてはいかがでしょうか。
例えば「立ち雛」であれば平飾りであっても高さが出てきます。また最近では丸窓のケース飾りなども販売されています。丸窓にすることで可愛らしさを演出でき、さらに奥行を抑えることができるのが大きなメリットです。段のようにはなっていますが、それぞれの雛人形が真上、真下の位置関係で配置されるため、小さなスペースで15人飾りをすることもできます。マンションやアパートで7段飾りを置くのが難しい方でも、丸窓のタイプなら15人飾りをすることもできるでしょう。もちろん15人飾りのみでなく、5人飾りなどに適した丸窓のタイプなど、色んな種類を選ぶことができます。丸窓の枠は木のナチュラルな感じをそのまま見せた明るい雰囲気のものから、重厚感のある丸枠まであるので、部屋の雰囲気に合わせたものを選ぶと良いでしょう。

華やかな衣装や屏風、台を選ぶ

大きさ以外で豪華さを少しでも演出するのであれば、雛人形の衣装や屏風、台などにこだわってみると良いでしょう。正絹や帯地の衣装、金屏風など様々なタイプがあります。台にも大きさの違いから細かくデザインが施されたものまであります。また、人形や周囲に配置する小物などは個別でも販売されています。そのため、後に7段飾りに変更することも可能です。

珍しいモダンなデザインのお雛様も

時代とともに雛人形のデザインのバリエーションも増えています。それでも多くの場合は昔ながらの形式が採られていることでしょう。しかし目新しいモダンなデザインのものも一度見てみるとその魅力に気がつくかもしれません。
衣裳や小物まで、全体的にピンクで統一された雛飾りや、逆に黒を基調としたものまであります。平飾りであったとしても、こうした珍しいデザインの雛人形を飾れば大きさや派手さがなくても納得ができるかもしれません。雛飾りは大きくなければならないわけではありません。お祝いをするという気持ちや、それぞれが満足できるものが用意できると良いのです。
色の特殊性だけでなく、ゴスロリ雛人形なども登場し、伝統の中に現代のセンスを取り入れるなど、なかなか見られない雛飾りなども出てきました。他にはウェディングドレスがイメージされた雛人形など色々とあります。興味のある方は変わったデザインのものを探してみると良いでしょう。

4.まとめ

雛人形の飾り方として最も豪華なタイプは7段飾りと呼ばれる雛飾りです。15人飾りとも呼ばれるように、親玉のほか、様々な雛人形がいて魅力的です。しかし非常に広くスペースを取ってしまうため、家の広さによっては配置できないという問題もあるでしょう。平飾りやケース飾り、収納飾りなど飾り方もあるため、省スペースが必要ならこうした方法も考えてみましょう。
これだと華やかさが足りないと思うのであれば雛人形の衣装や屏風、台などを工夫してみましょう。工夫次第では魅せ方を変えることも可能です。また興味があればモダンなデザインの雛人形も出てきているため、そうした新しいタイプの雛飾りをしてみても良いかと思います。

雛人形の正しい選び方

あまり知られていませんが、「雛人形」には「衣装着人形」と「木目込み人形」という種類があります。
みなさんが普段スーパーなどの売り場で目にするのは「衣装着人形」と呼ばれるもので、人形に着物を着せたことでボリューム感があり、作っている工房の多いことが特徴です。

みなさん「雛人形」はどのようにして選んでいますか?
「雛人形」とは、「女の子に降りかかる災いを雛人形が守ってくれるように」その子のお守りとして飾るものです。
雛人形は1人1飾りと言われており、尚且つ毎年飾るものなので、慎重に選んだ方が良いでしょう。

1.まずはサイズ選びから

飾るスペースを測っておこう

まずは、自宅のどのスペースに飾るか決めます。
部屋の壁スペースが空いている場合は段数の多い大きな雛人形を飾れますが、なかなか壁スペースは用意できない!という場合には棚の上に設置する方法もあります。
「親王さま」を下から見上げる形が理想的なので、棚に飾ることは決して悪いことではありません。
また、姉妹の人数から飾りやすさやを考えて場所決めをしてもいいかもしれません。
飾る場所によって購入する「雛人形」のサイズは異なるので、場所決めは事前に行っておきましょう。

基本の人数(親王飾り、三段飾り、七段飾り)

「雛人形」には、「親王飾り」「五人飾り」「七人飾り」といった種類があります。

「親王飾り」とは、最上段に座る親王さまのみの男女一対。
「五人飾り」とは、親王さまと三人官女のみ。(2〜3段)
「七人飾り」とは、人形が十五人揃った状態。

基本的には、人形の人数が多いほど豪華となります。
しかし、飾る際の手間やスペース、女の子が一人暮らしなどで家を出た際に持ちやすいように、飾りやすく持ち運びやすいサイズを購入するのも手です。

収納型やケース入りならコンパクト

「雛人形」は、毎年出し入れするものです。
1月10日頃から3月3日の間は目につくところへ飾りますが、それ以外の10ヶ月間はどこかに仕舞っておかなければなりません。3月3日を過ぎても飾り続けてしまうと嫁に行き遅れると言い伝えられているので、押入れなどにしまうことを考慮して収納型やケース入りを選択するのもよいでしょう。

収納型とは、箱から出してそのまま飾ることのできるタイプの「雛人形」です。
収納していた箱は、飾るための台として活用します。
飾り付けが簡単で、台がある分豪華さも感じられます。

ケース入りとは、ケースの中に雛人形とその他の小物がすべて収まった形の「雛人形」です。
透明なケースを畳んだりすることなくそのまま収納するため、収納の際には収納型に比べてスペースが必要になってきます。しかし、飾る時間の短縮という面ではとてもよい「雛人形」の形でしょう。

収納型もケース入りも、他のサイズに比べると大変コンパクトです。
持ち運びもしやすく、たくさん段のある「雛人形」だと毎年飾る体力がないという方にもオススメです。

2.お人形の顔や素材は最も大事なポイント

雛人形は「衣裳着人形」と「木目込み人形」に大別されます 

あまり知られていませんが、「雛人形」には「衣装着人形」と「木目込み人形」という種類があります。
みなさんが普段スーパーなどの売り場で目にするのは「衣装着人形」と呼ばれるもので、人形に着物を着せたことでボリューム感があり、作っている工房の多いことが特徴です。そのため、いろいろなスタイルや顔を選択することが可能となっています。
顔つきには、「京雛」と「関東雛」という種類があります。

対して「木目込み人形」とは、人形本体に直接布を貼り付けているためコンパクトなつくりです。
型崩れの心配がありません。
落ち着いた雰囲気なことから「大人の人形」とも言われており、部屋のコーディネートを考えた上で「木目込み人形」を選択する人も多くいます。
顔つきは、どれもふっくらとしており優しげで、「笹目」と「入れ目」という種類があります。

人形は顔が命

人形の顔が怖いと感じる方もいるでしょう。
「雛人形」は顔の種類が豊富です。そのため、この人形は怖いけどこの人形は好きという各々の感性に合わせて選択することが可能です。
きっとあなたの気にいる顔つきの「雛人形」に出会えるはずです。
ここでは先ほど少し触れた「京雛」「関東雛」と「笹目」「入れ目」について紹介します。

「衣装着人形」の「雛人形」は、「京雛」と「関東雛」に大きく分けられます。
「京雛」は、切れ長の目に、鼻筋の通った高貴な顔立ち(京顔)です。
江戸時代中期からの伝統的な顔立ちで、モデル風となっています。
対して「関東雛」は、目はぱっちり、頬はふっくらとした、現代人に近い顔立ちです。
女優やアイドルに近い愛らしい顔となっています。
「木目込み人形」の「雛人形」は、「笹目」と「入れ目」に大きく分けられます。
「笹目」は、主に目を筆で描き入れた顔です。
瞳の見えないことで、落ち着きのある、笑ったような顔になっています。
対して「入れ目」は、目の部分にガラスなどを入れ込んだ顔を指します。
江戸時代に流行した技法で、大変高度な技術と「目抜き十年」と言われるほどの修練が必要です。
どちらも「衣装着人形」よりも丸顔で、アニメーションのような顔立ちです。
最近また流行り始めているとのこと。

京都と関東、筆とガラスで顔つきは異なります。
人形選びの際にはどの顔が好みか、どの顔が送る相手に似ているかなど、各々の好みで選ぶとよいでしょう。

注意すべき素材は人形そのもの

「雛人形」を選ぶ際には、虫食いのしない素材を使用しているか確認することが重要です。
せっかく購入しても女の子の結婚まで保たないとなると、切ないですよね。
そこで、「雛人形」の防虫、防腐ぼ効果的な方法について理解しておくとよいでしょう。

まず、素材の中での最高級品は正絹(しょうけん)と呼ばれる絹です。自然素材のために虫食いへの心配の高い素材となっています。他にも化学繊維や絹、そのふたつの混じった素材があります。

次に、重要なのは人形そのものの素材です。
大抵は芯材に防虫効果のあるものを使用する工夫がなされているため、虫食いへの心配は不要です。
しかし、ボディが樹脂でできた安価なものもあります。
また、頭もお手軽なものは石膏製、高額な頭は桐塑(とうそ)でできています。

衣装も人形そのものも経年劣化はします。
しかし、可能な限り綺麗な状態を保って、毎年華やかなひな祭りを開きたいものですね。

3.お道具にも目を配って

親王の小道具

親王さまの持っている小道具にも、ささやかなチェックポイントがあります。
まずは、お雛様の持っている扇子です。
素材として、プラスチック製、木製、胡粉の塗っているものがあります。
また、開きっぱなしのものと閉じることのできるものがあります。

次に、お内裏様が腰に差している刀です。
実は、鞘から抜ける刀と、抜けない刀があります。
このように、高級品には細かな部分で作り込みが違ってくるのです。

その他のお道具

上記の他にも、ぼんぼりであれば電池式がコードレスかの違いがあります。
屏風やその他のお道具に関しても、安価な木星や漆塗りや金の蒔絵が施された高級品など、様々な違いがあります。
これらのものは、後から追加購入でグレードアップすることも可能でしょう。

4.まとめ

いかがでしたか?
この記事では、飾るスペースを測ることから始まり、「雛人形」のサイズや顔立ちを選部ことの大切さ。
素材にも注目すべきことを述べました。
女の子のためのお守りとして、一生飾り続けることのできそうな、特別な「雛人形」選びをお楽しみください。

雛人形の由来と、それぞれの段や人形、お道具の意味を解説

新暦・旧暦の上巳の節句で飾る雛人形や道具の由来や意味を紹介しています。
お嬢様の幸せを願うために、是非この理由を思い出ながら飾ってください。

ひな祭りのときに飾る雛人形や道具には、それぞれ立場や意味があることを知っていますか?
たとえば雄雛と雌雛は、お嬢様がよい結婚をするようにという願いが込められているのです。
他の段の雛人形や道具にもそれぞれ意味があるので、以下で紹介します。
雛人形を飾るときには、ぜひそれぞれの人形や道具の意味を思い出してください。

1.雛人形を飾る意味

雛人形を飾るということは、お嬢様の幸せを願うということにつながります。
それは、雛人形に込められている意味があるからです。
以下で、雛人形を飾ることの意味を紹介します。

お嬢様が良い結婚をできるように願う

雛人形が模しているのは、結婚式です。
この結婚式の主役である雄雛と雌雛は、天皇陛下と皇后陛下を表しています。
これには、わが子が天皇陛下と皇后陛下のように幸せな結婚ができるようにという願いが込められているのです。
今でこそ結婚の多様化が進んでいますが、親から子に対する幸せな結婚をして欲しいという願いは不変といえるでしょう。

お嬢様の厄を身代わりとなって引き受ける

雛人形には、身代わりとなって厄を引き受ける効果があるといわれいます。
雛人形のルーツは、人の穢れを紙人形に移して川に流す「川流し」とされているからです。
そのため、雛人形を飾ると、お嬢様が健康に成長するといわれています。

2.雛人形それぞれの段と人形の意味

雛人形は、親王飾りや三段飾りなどさまざまな種類があります。
そのすべての段に設置されている雛人形や道具にはそれぞれ意味があるのです。
以下では、雛人形の種類や道具の意味を紹介します。
それぞれにお嬢様に対する想いが込められていますので、ぜひ覚えておいてください。

雛人形の種類とは?

雛人形には、「衣裳着人形」と「木目込人形」などの作りの種類があります。
「衣裳着人形」とは、一般的な雛人形のことです。
これは、木材や藁を組んで作った胴体に衣装と頭を取り付けて作ります。
このように、伝統的な日本人形の作り方と同じ作りが「衣裳着人形」なのです。

それに対して「木目込人形」は、桐の木を細かく砕いて正麩糊と混ぜて造形した雛人形になります。
「木目込人形」は小さいサイズのものが多いので、雛人形を飾るスペースを取れない人におすすめです。

また、作り方のほかにも、飾り方の種類があります。
たとえば「親王飾り」や「七段飾り」です。
「親王飾り」とは、雄雛と雌雛のみの飾りになります。
数は少ないですが、人形のサイズが大きく非常に凝ったつくりのものが多いです。
「七段飾り」とは、七段から構成された雛人形になります。
雄雛・雌雛・三人官女・五人囃子・随臣・仕丁の15体の人形と嫁入り道具・御輿入れ道具が揃っている飾りなのです。
このほかにも、「三段飾り」や「収納飾り」などが存在します。

雛人形は天皇陛下の結婚式を模したもの

雛人形は、それぞれの段にいる人形ごとに意味があります。
たとえば、一段目は天皇陛下と皇后陛下を表しているなどです。
以下では、それぞれの人形の意味を説明します。

それぞれの人形の意味

一段目:親王/内裏雛

一段目は、男女の雛人形が一対になります。
男女の雛人形は、親王と親王妃をあらわし、天皇陛下と皇后陛下を象徴しているのです。
雄雛・雌雛と呼ぶのが一般的で、並べ方は京雛か関東雛かによって異なります。
向かって右に雄雛が位置する場合は、京雛です。
向かって左に雌雛が位置する場合は、関東雛になります。
地域によって主流の雛人形は異なりますので、前もって夫婦で相談しておきましょう。

二段目:三人官女(さんにんかんじょ)

二段目は、三人官女になります。
三人一組ですべて女性の人形です。
官女は宮中に仕えている女官をあらわし、後宮で皇后や姫の生活管理や雑務をしています。
生活の世話をするとともに、礼儀作法の指導や楽器の演奏などを教えるのも彼女たちの役割です。
三人官女は、幼いころから皇后の世話をしているため、結婚式のサポートも彼女たちの役割でもあります。
そのため、三人官女は銚子・三方・長柄銚子を使ってお酒を注ぐのです。
ちなみに、三人官女の真ん中はお歯黒の女性になります。
これは真ん中の女性が既婚していることを表しているのです。

三段目:五人囃子(ごにんばやし)

三段目は、五人一組の人形です。
この人形を五人囃子といい、結婚式を引き立てる役割を担います。
囃子とは楽器と謡を用いた能楽の一種です。
そのため、五人中四人が楽器で演奏しており、残りの一人が謡役で構成されています。
四人が持っている楽器は太鼓・大鼓・小鼓・笛です。
これらを合わせて四拍子と呼び、謡は右手に扇をもっています。
ちなみに、五人囃子は元服前の少年たちです。
この結婚式は、幼いころから訓練してきた少年たちが囃子を披露する場でもあります。

四段目:随臣(ずいじん)

四段目は随臣になります。
随臣とは二人一組の人形で、呼び方は右大臣と左大臣です。
右大臣と左大臣の役割は、雄雛と雌雛を守護すること。
そのため、右大臣と左大臣は結婚式というめでたい席でも弓矢を持っているのです。
ちなみに、右大臣と左大臣は若者と老人の人形になります。
若者は雄雛側の護衛で、老人は雌雛側の護衛です。
これには、雌雛の近くに若者の男を置かないという配慮があります。

五段目:仕丁(しちょう)

五段目は仕丁です。
仕丁とは徭役(ようえき)の一種で、君主が無償で庶民を働かせることをいいます。
そのため、仕丁は結婚式に出席している中で唯一の庶民です。
雛人形に並んでいる三人一組の仕丁は、掃除道具もしくは外出時の道具を持っています。
掃除道具を持っている場合は、ほうき・ちりとり・熊手です。
外出時の道具を持っている場合は、台傘・靴台・立傘になります。
また、仕丁はそれぞれ表情が異なり、笑い・泣き・怒りをあらしています。
これには、お嬢様が表情豊かに育ちますようにという願いがこめられているのです。

六段目:嫁入道具揃(よめいりどうぐぞろい)

六段目に設置される嫁入り道具とは、たんすや食器、お化粧道具などです。
これは、雌雛が雄雛の家に嫁いだあとの生活に困らないための道具になります。
結納金は雄雛側が用意し、嫁入り道具は結納金を使って雛側の親が用意するものです。

七段目:御輿入れ道具(おこしいれどうぐ)

七段目は、御輿入れ道具になります。
御輿入れ道具とは、天皇陛下などの高貴な人が乗る乗り物です。
雛人形では、お駕籠(かご)や御所車を設置します。
六段目の嫁入道具揃と七段目の御輿入れ道具は、特に置く順番は決められていません。
六段目に御所車を、七段目にお化粧道具を設置しても良いのです。
しかし、六段目の嫁入道具揃と七段目の御輿入れ道具に置くと、調和が取れるとされています。

3.その他お道具の意味

雛人形は、人形や嫁入り道具・御輿入れ道具以外の道具にも意味があります。
たとえば敷かれている赤い布や設置されている餅にも意味があるのです。
以下で、それぞれが設置されている意味を紹介します。

緋毛氈(ひもうせん)

雛人形の下に敷かれている赤い布のことを緋毛氈といいます。
寺院や神社で絨毯代わりに敷かれる事があり、結婚式にも使用されているのです。
赤色の緋毛氈は、こどもが健康的に育つようにという願いが込められています。
これは、赤色には魔よけの効果があるとされているからです。

桜・橘(さくら・たちばな)

桜と橘は植物の一種です。
桜は魔よけや邪気払いの効果があると考えられています。
橘は冬に花が咲くことから、不老長寿の木としてあがめられていました。
この二つの植物も、お嬢さんが健康に育つようにという願いが込められているのです。

菱餅(ひしもち)

菱餅とは、赤・白・緑を重ねた和菓子です。
地域によっては2色から7色の色を重ねています。
この菱餅を飾る理由は、赤・緑・白の色です。
赤は魔よけを・緑は健康を、白は清浄をあらわします。
つまり、菱餅には、お嬢様の「魔を払い」「健康で」「清らかに」育つようにという願いが込められているのです。

4.まとめ

雛人形の由来やそれぞれの意味を紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
雛人形は、お嬢様の健康と幸せを願うための飾りです。
そのために、さまざまな縁起のよい飾りが設置されています。
現在では、多種多様な雛人形が作られていますが、雛人形の意味はほとんどが同じです。
その意味を考えながら、ぜひ雛人形を飾ってください。
そして雛人形とともにお嬢様の幸せを願いましょう。

いつでも大切にできる!上質な雛人形を見分けるポイント

丁寧に作り込まれ、上質で長持ちする「良い」雛人形を見分けるポイントを具体的にご紹介します。顔・手足、衣装、すわり、お道具など、どこがどう違うのか読むことで理解することができるようになるでしょう。

1年に1度、お祝いのために飾る雛人形。
長く続く「良い」雛人形を見分けるポイントはどこにあるのでしょうか。
この記事では、

  • そもそも良い雛人形とは何か。
  • 上質な雛人形の各パーツの特徴
  • あなたにとって「良い」雛人形

の順に説明していきます。

この記事を読み終わると、あなたなりの「良い」雛人形とは何かを理解し、店頭やネットで選択する際も迷わずベストなものを購入することができるでしょう。

1.良い雛人形とは?

見分け方を説明する前に「良い」雛人形はどのようなものなのか明らかにしておきましょう。
人によっては、

  • 値段が安いわりに、クオリティが高いもの
  • 長持ちして壊れにくいもの
  • キャラクターとコラボしているもの

などそれぞれが持つ基準によって、「良い」雛人形の解釈は変わってきます。
今回の記事では、

  • 丁寧に作り込まれている
  • 上質であること
  • 長持ちして壊れにくい

を「良い」雛人形と考えています。なぜなら、これらの雛人形は手作業で時間をかけて作られており、安価なものよりはるかに職人のこだわりが詰まっているからです。
「そうは言っても、具体的にどの辺りが異なるのかわからない。」というのが本音だと思います。
安心してください。
次の章では、丁寧に作り込まれ、上質で長持ちする雛人形を見分けるポイントをわかりやすく解説していきます。

2.上質な雛人形

顔や手足

雛人形を選ぶ際に、最初に見るべきポイントは、顔と手足です。
特に顔は、雛人形の印象を大きく左右する重要なパーツのため、注意深く観察して見る必要があります。


顔に関しては、桐塑頭(職人手作りのお顔)と石膏頭(型から抜いたお顔)の2種類がメインの作り方になっています。
桐塑頭は、職人手作りの手間が非常にかかっているこだわり抜かれた顔です。全て手作業のため、その分時間と費用がかかり、人形によって顔や表情が微妙に異なるなどの特徴があります。
質感も独特のものがあり、歳を経るごとに味が出て深みが増します。桐の粉を固め、ハマグリやかきの殻から作られた胡粉で仕上げるという伝統的な製法で作られた頭です。

次に紹介するのが、型から抜いたお顔である石膏頭です。
型と言っても、工場で大量生産しているようなものではなく、型作りも塗り作業も目や口を掘る工程も全て手作業で行われています。雛人形によって表情にばらつきが出てしまわないように、いい表情を安定的に生産できる手法です。
掘り込みや細かい細工が無い点や、肌がテカテカしている点が桐塑頭の違いとしてあげられます。こちらの方が、職人手作りの顔よりも価格も安くなっています。

手や足
細かいパーツではありますが、手足に関しても「良い」「悪い」を見分けるポイントがあります。
手足も木製とプラスチック製の2種類があります。
木製は職人が手作業で掘ったもので、桐塑頭と同様に胡粉で塗りあげられています。手作業で丁寧に作っているので、指の一本一本がはっきりしている点が大きな特徴です。
一方でプラスチック製の手足は、石膏頭のように型から作られます。こちらも光沢があり、質感としてはツルツルとしています。
上質で作り込まれているのは、職人手作りの桐塑頭と木彫りの手足だということは覚えておくといいでしょう。

衣装

次に、衣装の見分け方を紹介していきます。
一番注目すべきは、衣装の生地です。主に、絹(正絹)、化学繊維、両者が混合したものの3種類があります。絹が一番高く、その中でも仕上がりがきれいな、「帯地仕立て」のものはより高価になっています。
生地以外には、着せ方にも違いが出てきています。
特に顕著なのがお雛様の衣装です。上質なものは、型崩れがしにくく、袖の最終ラインまで形がしっかり出るようになっています。
また重ねの配色も上質になればなるほど、バランスがいいです。あまり数多くの色は使っていないのですが、非常に綺麗にまとまっているのが上質な雛人形になっています。

すわり

顔や衣装など、人形のパーツを気にしがちですが、上質な人形はすわりも良いです。すわりとは、人形の座り方のことです。
すわりがいい人形は、どっしりとしており重心が安定した状態で座っています。
一方で、すわりがよくないものは、わずかな差ではありますが、重心が不安定でグラグラしているように見えます。
人形のパーツを一通り見終わった後は、人形のすわりにも注目してみてみるとわずかな差に気がつくかもしれません。

お道具

ここまで、人形の顔、手足、衣装そしてすわりの見分け方を説明してきましたが、もっと「良い」雛人形が欲しいという方向けに小道具のチェックの仕方をご紹介します。
わかりやすいもので言えば、扇子が開閉式かどうか、刀を抜けるか抜けないかなどは触ればすぐ違いに気づくでしょう。
屏風にしても、プラスチックのものから木製、漆塗りまで多種多様です。その中でも純金が施されているものは何十年も持ちます。
桜と橘などは、絹製の手切り・手染めが最も高価なものになっています。
お道具はあくまで人形の引き立て役ではありますが、こだわりの強い方は、作り込まれているものを選ぶと良いかもしれませんね!

3.本当に「良い」雛人形とは?

ここまで、「良い」雛人形の見分けるポイントを具体的に紹介してきました
では、とりあえず高価で上質であれば「良い」雛人形なのでしょうか。良い素材に手の込んだ装飾、長持ちするものを買えば無条件に誰もが幸せになれる雛人形なのでしょうか。
おそらく違います。なぜならそれは、私たち作り手側が提供できる「良い」雛人形でしかありません。
一番大切なことは、「あなたがいつまでも大切にしたくなる雛人形を選ぶことが、最も重要」ということです。
まずは、価格。一生に何度もする買い物ではないため、無理して高価格なものを買いたくなるかもしれません。ですが、無理した結果、日々の生活を圧迫してしまう雛人形を買うのは本末転倒です。
それ以外には、サイズも重要です。部屋に置いていてストレスが溜まらないか、押し入れにしまうスペースはあるのかなど考えた上で、ベストな大きさを選ぶようにしましょう。
もし、娘さんやお孫さんのために雛人形を購入するのであれば、彼女たちが気に入って好きになってもらえるものであるということも大切です。
顔や衣装などのパーツに注目した「良い」とする雛人形の知識は頭に入れながらも、自分たちにとって一番「良い」雛人形を意識してみてください。

4.まとめ

いかがでしたか?
「良い」雛人形の見分け方を習得することはできましたか?
雛人形は、価格も高価なため、毎年毎年気分に応じて買い変えるようなものではありません。
生まれたお子さんが成人になるまで、もしかするとおばあちゃんから娘へ、そして孫へと長く受け続けられるかもしれません。
何度も買わないからこそ、丁寧に作り込まれた「良い」雛人形を長く使用することをおすすめします。長く使い続けることで、味わいや愛着が湧いてくることでしょう。
職人が手作りで1つ1つ思いを込めて作った雛人形、こだわり抜いた素材にバランスの取れた色合い。細かいパーツにこだわった人形達。
これらの「良い」雛人形を見分けながら、あなたにとって、そして娘さんやお孫さんにも「良い」雛人形を選び、素敵なひな祭りをお過ごしください。

雛人形 五月人形 関西と関東

日本で雛祭りを祝う文化は一緒ですが、関東と関西では雛人形や雛祭りの慣習がわずかに違っています。雛人形の違いはもちろん、雛あられや誰が雛人形を買うかということでさえ地域差が…!この記事では雛祭りの関東と関西の地域差を明らかにしていきます。

毎年3月に訪れる雛祭りですが、関東と関西では地域差があることをご存知ですか?
それも、小さな違いではなくビックリするような大きな違いだったりします。
この記事では、

  • 雛人形の特徴
  • 雛人形の購入者
  • 雛祭り食べ物

を取り上げ、関東と関西でどのように違うかを紹介していきます!
他の地域の人と会った際は、雛祭りについて聞いてみるとその違いがわかって面白いこと間違いなしす!

1.関西と関東における雛人形の違い

はじめに、関西と関東の雛人形の違いについて解説していきます。

京雛と関東雛の顔立ち

まず、着目すべき違いは顔たちです。
関東は目が大きく、ふっくらとして可愛らしい顔が人気になっています。
一方で京雛は目が切れ長で、細面のいわゆる京美人タイプが好まれます。

男雛と女雛の位置や持ち物

先ほど、雛人形自体の違いをご紹介しましたが、他にも違いがあります。人形の位置と持ち物です。

男雛と女雛の位置

メインである男雛と女雛の位置が関東と関西で逆になっています。
京雛、向かって右がお殿様である男雛、左にお姫様である女雛です。
一方、関東は向かって左が男雛、右が女雛です。こちらの位置の方が売られているため、一般的です。
なぜこのように位置の違いが出てきてしまったのでしょうか。
本来、日本古来の「左上座」で言えばお殿様から見ると左側、向かって見ると右側に位置していました。これは京雛と同じ位置です。
ですが、大正天皇により、この位置が変わりました。明治時代、西洋の影響を受け、国際儀礼の基準である「右が上位」の考えが取り入れられました。そのため、大正天皇以降、即位する際は「右が上位」になります。つまり、関東の雛人形と同じ並びです。
このように、実際の儀式や慣習が関東と関西のどちらにも影響を及ぼしています。

官女の持ち物

官女は当時の女性の役人です。雛人形では3人で座り、3人官女と言われています。
関東では、左から長柄銚子、加銚子、盃(三宝)を持っています。
お酒を注ぐセットですね。
関西では、左から長柄銚子、加銚子、ここまでは同じですが、一番右の官女は島台を持ちます。
お酒を注ぐセットに変わりはないのですが、島台は飾りの台のことを意味し、関東と関西ではわずかな違いがあります。

仕丁の持ち物

官女だけではなく、仕丁の持ち物も異なります。仕丁とは、昔の貴族のお世話係のことです。
関東の仕丁の持ち物は、左から台傘、沓台、立傘です。こちらは、大名行列の際に必要な道具を持っています。
関西はというと、左からくまで、ちりとり、箒です。お世話係であることに変わりはないのですが、大名行列の際の持ち物ではなく、宮中で使う持ち物になっています。

2.五月人形も関西と関東で違う

関西では鎧飾り、関東では兜飾りが多い

女の子を祝う日が雛祭りですが、男の子を祝う端午の節句の5月人形も関東と関西で違いがあります。
関東の5月人形は、兜飾りと言って、兜がメインの五月人形です。基本的に兜だけのシンプルな飾りで、場所をとりません。そのため、親御さんからすると少し物足りないかもしれません。
一方で関西の五月人形は、兜だけではなく、鎧である甲冑全てをかたどっています。その分、サイズも大きくなり、豪華で大迫力の五月人形になっています。
その迫力の分、小さなお子さんは、関西の五月人形の方が少し怖いかもしれませんね。

雛人形だけでなく、五月人形でさえも地域差があるのは非常に面白いですね!

関西では五月人形とともに虎の張り子を贈ることも

張り子の虎と言われても特に関東圏にお住いの方には馴染みがないかと思います。
張り子の虎とは、首の部分が振り子のように上下左右に動く人形のこと。東北地方の「赤べこ」と同じものです。
なぜ関西では、虎の張り子を贈るのでしょうか。
それは、中国から虎を崇拝する神話が当時の都である京都に伝わったことが始まりです。とんちで有名な一休さんのお話でも、屏風に描かれた虎を捕まえてみよと言ったお話がありましたよね。
そのため、虎は強いイメージがあり、神様や王様として崇拝されていました。男の子の健康を願って虎の張り子を贈る文化が関西では根付いたという流れです。

3.雛人形や五月人形を誰が買うかにも地域差が

ここまでは、雛人形や五月人形本体の違いについて言及してきましたが、「誰が雛人形を買うか」でも関東と関西で差があります。
関西では、お嫁さんかお婿さんの両親が雛人形を買い、関東では嫁ぎ先の両親が買う割合が高いという傾向はあるようです。
現在は、家族形態が変化したことによって、ご両親と一緒に雛人形を買いにいったり、両家からお金を出してもらって自分達が好きなものを買うケースもあるようなので、一概には言えませんが、本来は関東と関西で差があるようです。

4.ひな祭りや子どもの日の食べ物

ひなあられ

雛祭りの食べ物として欠かせない「ひなあられ」にも、関東と関西で異なっている点が多々あります。
関東のひなあられは、米粒サイズで甘い味がします。こちらは、米を爆ぜて作り、砂糖で味付けしています。江戸で爆米(はぜ)というお菓子が流行していて、それが今のひなあられになったという説もあります。
一方で関西のひなあられは、しょっぱいです。そして大きなさも直径1cmほどで関東のものと比べるとかなり大きく感じます。こちらは、餅からできています。もともと、ひな壇にある菱餅を砕いて炒ったのが始まりと言われています。
最近では、関東と関西のひなあられが混ざったものも売られていますよね!

粽(ちまき)と柏餅

あなたが端午の節句に食べるお菓子は何ですか?と聞かれたら頭に何のお菓子が思い浮かぶでしょうか。
言われて驚くかもしれませんが、住んでいる地域によって思い描いたお菓子は違っています。
関西では粽、関東では柏餅がそれぞれの地域で一般的と言われています。
粽の方が長い歴史をもり、その始まりは平安時代まで遡ります。中国から節句の文化が伝わった際に粽も広まっていきました。当時は保存食として食べられており、その後もち米であんを包むようになりお菓子として食べられるようになりました。
一方で柏餅は江戸時代に発祥のルーツがあり、徳川15代の9代目である家重の時代に誕生しました。
柏は、新芽が出てくるまで、古い葉が落ちなく縁起のいい植物として知られていました。人間に例えると、「子供が生まれるまで親は死なず家系が途絶えない」という意味になるからです。そのため、力を保つための跡継ぎが重要な武家などの儀式などで使用されてきました。
しかし、柏の木は関西ではあまり生えておらず、柏餅は関西では広がらなかったと言われています。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
自分の地域の雛人形や雛祭りの慣習が当たり前だと思っていた方にとっては、意外な発見や気づきがありましたか?
せっかく得た知識をそのまま「そうなんだ。」で終わりにするのではなく。雛祭りの際は、他の地域の方と自分の地域の違いを実際に明らかにしながら、実際に話して見ると面白いのではないでしょうか。
この記事で書いた以外にもたくさんの雛祭りに関わる驚くべき違いが出てくるかもしれません!

人形の作りから飾り方まで。雛人形の基本的な種類を解説!

雛人形って、いろんな種類がありすぎて、何を基準にどう選べばいいか分からない…。そんな方々のために、雛人形の種類と、それぞれの特徴をまとめました。衣裳着人形と木目込人形の違い、立雛と座雛、段数の違いなどを説明しています。

「娘のために雛人形を買いたい」と思われる親御さん、「孫娘に、立派なお雛様をプレゼントしたい」と思われるおじいちゃん、おばあちゃん。でも、いろんな種類がありすぎて、何を基準にどう選べばいいか分からない…。そんな方々のために、雛人形の種類をまとめました。それぞれの特徴が分かると、きっとお気に入りの雛人形が見つかるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

1.基本的な作りと姿勢

衣裳着人形と木目込人形

まず、雛人形の基本的な作りから説明します。雛人形の作りとして代表的なのが「衣装着(いしょうぎ)人形」と「木目込(きめこみ)人形」の2種類です。どのように違うのか、ポイントを押さえておきましょう。
「衣装着人形」は、その名の通り、人形に衣装を着付けたものです。日本の伝統的な人形作りの中でも最もメジャーな作り方で、「雛人形と言えば衣装着人形」という存在です。人形とは別に作られた衣装を着付けるので、衣装の布地の折り目までリアルに再現されます。衣装の「色合い」の華やかさだけでなく、布地のふんわりとした「立体感」「質感」まで楽しめる造形美が魅力です。豪華で見栄えのする雛人形がお好きな人にオススメです。
一方の「木目込人形」は、人形の胴体に彫られた溝に、へらなどを使って布地の端を埋め込んでいきます。この、衣装の布地を人形の胴体の溝に押し込んでいく作業を「木目込む(決め込む)」と言われるのが、「木目込人形」と呼ばれる由来です。胴体の曲線に布地をぴったり合わせて、布地に弛みやシワができないように作られますので、先に述べた衣装着人形とは対照的にコンパクトでスッキリした印象が特徴です。場所をあまり取らないので、小さなスペースに合う雛人形が欲しい人にオススメと言えるでしょう。

立雛と座雛

次に、人形の姿勢について見てみましょう。雛人形は、その姿勢によって立雛(たちびな)と座雛(すわりびな)に分けられます。

「立雛(たちびな)」は、名前からお分かりの通り、立っている姿の雛人形です。現代では「雛人形と言えば座っているもの」というイメージが強いですが、歴史をたどると、古くは埴輪(はにわ)、博多人形、こけしなどを見ても、日本の人形作りの多くは立ち姿の人形。雛人形も元々は立ち姿の人形でした。
そんな伝統的な歴史を受け継ぐ立雛は、男雛(おびな)と女雛(めびな)の二人だけが立っている姿で飾られるスタイル。三人官女や五人囃子を引き連れる「段飾り」に比べ、場所を取らずコンパクトに飾ることができます。
スッキリとシンプルであるがゆえに、人形そのものの芸術美を楽しめる立雛。そのため、女の子のいる家庭に限らず、インテリアとしても人気があります。よく、玄関の靴棚の上や、応接室やリビングルームに博多人形などが飾られているのを目にしますが、立雛はそれと同じ感覚で、一年を通して飾っておけるのです。会社や飲食店などに飾ってお客様の目を楽しませるのも、いいですね。
ただ、やはり「現代の人々が抱く雛人形イメージ」のスタイルとは異なるため、女の子のいる家庭用の購入としては物足りなく感じられるかもしれません。
「座雛(すわりびな)」は、座り姿の雛人形。現代の皆さんがよく目にするメジャーなスタイルですね。
特に「段飾り」と呼ばれる豪華な雛人形は、桃の節句のシーズンの花形です。段飾りを設置するためには、高さだけでなく横幅や奥行きも必要となり、さらには保管やお手入れも大変ですので、購入の際にはその辺りも予めよく考慮するようにしましょう。

2.雛人形の段数の違いと従者の数

親王飾り(平飾り)

「親王(しんのう)飾り」とは、男雛(おびな)と女雛(めびな)の二人だけを飾るスタイルで、「平飾り」とも呼ばれます。男雛と女雛は天皇陛下と皇后陛下を表したもので「内裏雛(だいりびな)」と言われ、「親王」とも呼ばれます。
コンパクトな親王飾り(平飾り)は小さいスペースにも飾りやすく、リビングルームなどにも設置できる手軽さが特長です。そのため、現代のマンション暮らし・アパート暮らしの家庭にも人気です。
「男雛と女雛の二人だけだと、ちょっと寂しい感じがするなぁ」と思われる人は、次に説明する「段飾り」を検討してみるのもいいでしょう。

三段飾り(五人飾り)

三段飾り(五人飾り)は、最上段に飾られる男雛・女雛(内裏雛)の二人に加え二段目に「三人官女」が付き、計五人になるスタイルです。三段目には桃の木や松の木を模した飾りや調度品などを並べられる様式が多く見られます。「雛人形」と言えばお馴染みの赤い毛氈(もうせん)の敷き物が最上段から下まで敷かれた景観は、「これぞ雛祭り」という気持ちにさせてくれるもの。この敷き物は緋毛氈(ひもうせん)と呼ばれ、最上段の男雛・女雛の後ろに立てられる金屏風と共に、雛飾りを美しく彩ります。
リビングルームにも置ける手頃なサイズのものからお座敷に置く大ぶりのものまで様々なサイズがありますので、ご家庭の設置場所に応じた大きさをお選びください。優雅な三段飾りを置くことで、お部屋がパッと華やぐことは間違いありません。
ただしそれでも、七段飾りを見慣れている人からすると「もう一声」という思いも出てくるでしょう。いよいよ次は、七段飾りについて説明いたします。

七段飾り(十五人飾り)

七段飾り(十五人飾り)は、最上段の男雛・女雛、二段目の三人官女に加え、さらに十人の従者(じゅうしゃ)が付きます。
七段飾りの三段目に並ぶ「五人囃子」は、地謡(じうたい)、笛、大鼓(おおつづみ)、小鼓(こつづみ)、太鼓。四段目には「随身(ずいじん)」または「随臣(ずいじん)」と呼ばれる右大臣(うだいじん)・左大臣(さだいじん)が弓矢を持ち、警護のために控えます。五段目には、ほうきや塵取りを持った仕丁(じちょう)の三人がいます。庭掃除などを行う表情豊かな三人です。六段目・七段目には様々な調度品や駕籠(かご)、牛車などのミニチュアが置かれます。
この存在感あふれる豪華絢爛な七段飾りは、まさに圧巻です。ご家庭の女の子が七段飾りのそばに立って記念写真を撮ると、女の子の背丈よりも七段飾りのほうが高い場合も多いかもしれません。その写真は、ご家族にとって最高の宝物になるでしょう。
もちろん、大きくて豪華なぶん、非常に場所を取りますし、組み立てるだけでも大変です。また、片付け、収納、お手入れも大変になりますが、その苦労も含めて、素敵な思い出がたくさん築かれていくことでしょう。

3.ケース飾りや収納飾りならお手入れや収納がらくらく

「組み立てや収納に手間暇をかける余裕は無くて…」という人には、ケース飾りや収納飾りがオススメです。
「ケース飾り」は、透明ケースの中に人形や道具が固定されているので、そのまま飾ることができます。また、埃が付きにくいのでお手入れに手間がかかりません。
「収納飾り」は、収納箱を台にして、その台の上に人形を飾ります。雛祭りシーズンが終われば、台をそのまま収納箱にして人形を保管できるので、とてもコンパクトで扱いやすいのが特長です。

4.まとめ

雛飾りの様々な種類とその特徴、お分かり頂けたでしょうか。サイズやお好みをいろいろ考えて、ご家庭にぴったりな雛人形を見つけてくださいね!

 

雛人形は誰が買うもの?雛人形を買ってもらうときのポイントも

雛人形は昔、母親の実家が送るものでした。しかし家族のあり方が変わったため、両家の祖父母どちらが雛人形を買うかでもめてしまうことも多いようです。せっかくのお祝い事で揉めないためのポイントや行動アイデアをご紹介していきます。

お孫さんや娘が誕生し迎える初節句。
せっかくのお祝いの日にも関わらず、誰が雛人形を買うかによって両家と揉めてしまうことがあります。
そうならないために、この記事では、雛人形の昔の慣習を明らかにしながら、祖父母に買ってもらう場合の気をつけるべきポイントを紹介していきます。
せっかくの初節句、揉めることなく、みんなで楽しめる日にしましょう!

1.昔は母親の実家が贈るものだった

いきなり気をつけるポイントに踏み込むのではなく、昔の慣習から誰が雛人形を買うのが一般的だったのかを明らかにしてみます。
結論からいえば、昔は母親の実家が雛人形を送るのが一般的でした。
「嫁入り」という言葉があるように、昔は娘が婿側の家庭に入ってしまうとなかなか頻繁に会うことができませんでした。なぜなら、ほとんどの夫婦が嫁いだ先の親と同居してしまい、嫁ぎ先の家族に気を使わなくては行けないからです。
そうは言っても、孫が元気でやっているか幸せに過ごしているのか気になりますよね。
そのために母親の実家が雛祭りや端午の節句などをはじめとする孫のお祝い事のタイミングで、祝いの品を持って、婿家庭を尋ねることで、娘や孫に会う口実を作っていました。
今もそうですが、昔は「婿入り」よりも「嫁入り」の方が多かったため、母親の祖父母が雛人形を用意し、婿側の家庭にプレゼントすることが一般的になったと言われています。

2.今は父親の実家が贈る、親が自分たちで購入することも

上記では、母方の実家が雛人形を買うのが慣習になっていることをお伝えしてきました。
しかし、今ではそのような慣習は一般的ではありません。その理由は昔と家族のあり方も変わってきているからです。
最近では、核家族化が進み、昔のように嫁ぎ先の家族と同居する例も少なくなってきました。
そして以前に比べて、伝統や慣習に縛られなくなってきました。
たとえ嫁入りしたとしても、実家に頻繁に帰ったり、連絡を頻繁に取ることで以前のように孫の様子を見に行きづらいということも前ほどないでしょう。
そのために、母方の実家が雛人形を買うという慣習自体も弱まってきています。では、他の家族は誰が買っているのでしょう明らかにして行きます。

祖父母の気持ちを大切にしてどちらかに買ってもらう

まず最初に考えられるのが、どちらか一方の祖父母に買ってもらうケースです。
昔は母方の実家が雛人形を送るのが一般的だとお伝えしましたが、最近では、父親の実家が購入することも珍しいことではありません。

母親の実家には雛人形、父親の実家には市松人形を買ってもらう

どちらか一方だけに買ってもらうのはなんだか気まずいという場合は、イベントに応じて、母方・父方を分けるというやり方も良いでしょう。
例えば、母方の実家からは雛祭り用の雛人形を買ってもらい、父親の実家からは5月の子どもの日用に市松人形を購入してもらうことで、両家の気持ちも汲んであげることができます。
これが、親で話し合って、祖父母には分担して買ってもらうケースです。

両家の祖父母からお祝い金として費用を出してもらい親が買う

もし両家の祖父母がどちらも出したいという場合は、どちらからもお祝い金としてお金をもらって、親が買うパターンでもいいのではないでしょうか。
どちらか一方に買ってもらうと、片方の気持をなおざりにしてしまったり、上記で紹介したイベントごとに分担するのも手間がかかり、面倒くさかったりします。
そこで、お祝い金として両家からもらうことで、問題は解決されます。
親としては、自分達が一番欲しい雛人形を買うことができますし、祖父母としても自分が関わった感覚を持つことができます。

地域の風習に従う

都内近辺に住まれている方は関係ないですが、地域密着型で人との繋がりが濃いような地方では、いまだに風習が根付いていることもあります。
雛人形は、絶対には母方の祖父母が購入するしきたりがある地域や先祖代々で雛人形を受け継いで行くような地域もあるでしょう。
以上が、雛人形を買ってもらう際の考えられるパターンです。

3.祖父母に雛人形を購入してもらうときのポイント

祖父母の気持ちを大切にして良い雛人形を買ってもらうには

祖父母に雛人形を購入してもらうと決まれば、できるだけ気持ちよく買ってもらいたいですよね。
ですが、ポイントを押さえておかないと、考えもしなかった問題が発生してしまうかもしれません。

  • 両家の祖父母が買ってしまう
  • 購入を断って祖父母が残念がる
  • 時期が遅れる

などが考えられますが、次にそうならないための行動アイデアを紹介していきます。

一緒に店に行って購入する

購入する際は、自分達も同行するといいでしょう。
同行することで、自分達が欲しい雛人形を選ぶことができますし、祖父母の意見も取り入れながらベストなものを選ぶことができます。

両家の両親と話し合っておく

気づいたら、両家の祖父母が雛人形を買ってしまったなんてことがないように、両家の両親と話し合う機会を設けるようにしてください。
そうすることで、買うとしたらどちらの家族が買うのか、もしくは実家にある雛祭りをもらうのかなどの意思疎通をしっかり行い、揉め事が起こらないように先に問題を潰しておきましょう。

お金をもらい、代理で購入する

両家の祖父母が孫に雛人形を買ってあげたいという場合、お金を折半でもらって代理で購入するのも有効な行動かもしれません。
お金をもらって代理で購入することで、自分たちにあった雛人形を選びつつ、両家の顔を立てることができます。
ですが、祖父母側からするとお金だけ渡して終わってしまうと、少し寂しい気持ちになります。そうならないように、お披露目会と称して自宅で食事会をするのも良いかもしれません。
もし遠方に住んでいるなら、孫と雛人形の写真や動画を送ってあげるだけでも変わるのではないでしょうか。

祖父母に最低限伝えるべきポイント

祖父母が選んで購入してくれることになった場合に最低限伝えておくべきポイントがあります。

例えば、

  • サイズ
  • 何段

は住んでいる家の大きさによるので、しっかり話し合っておく必要があるでしょう。
ましてや暮らしていても狭い部屋に大きな雛人形がくることでストレスになってしまっては元も子もありません。
それ以外に伝えておくべきポイントとしては、どの程度本格的な雛人形が欲しいかです。
本格的なものであればあるほど、ケースから出して装飾するまでに時間がかかり、押入れに収納するも手間がかかってる場合があります。逆に、想像以上に簡易的で小さい雛人形をもらっても、なんだか物足りないと感じてしまうかもしれません。
できる限り希望通りの雛人形を買ってもらえるように、しっかり自分たちの要望を伝えましょう。
ここまでサイズや本格度合いについて書いてきましたが、忘れがちなのが、「いつまでに購入するか」と言った期限に関しても共通認識を持っておく必要があります。
雛祭りの日に合わせて、買ってくれると思っていたら、祖父母も忘れていて当日間に合わないなんてことも…!
せっかく買ってもらえるからこそ、一番欲しいと思う雛人形のイメージを伝えるようにしてくださいね!

4.まとめ

繰り返しになりますが、せっかくのお祝い事の日に、誰が雛人形を購入するかで揉めてしまうのは非常にもったいないです。
昔の慣習のように母方の実家が雛人形を送る必要はもうありません。
積極的に祖父母とコミュニケーションを取り、自分たちに一番あったやり方で雛人形を購入するのが良いでしょう。
素敵な雛人形とともに、両家円満に楽しく過ごせることを願ってます!

雛人形の基本的な並べ方!きれいに手早く飾るポイントも解説!

この記事では、雛人形のきれいな並べ方・きれいに手早く並べるポイント、見栄えを良くする一工夫を紹介します。どれも読んですぐ実行できるものばかりです。準備の時間を短縮しながらも、きれいではやい雛人形の飾り付けに取り組んでみてください。

毎年1度雛人形を出すけど、7段で大きいし飾るのにも時間がかかって大変。きれいに飾れないし、もっと準備で楽したいな。
そんな雛人形を準備する段階での悩みを解決します。
この記事では、

  • きれいにはやく飾るコツ
  • 雛人形の基本の飾り方
  • 見栄えをよくする工夫

を紹介することによって、あなたの雛人形を飾るための時間を短縮しながらも、きれいにそしてより魅力を増した雛壇の完成をお手伝いします。

すぐに実践できるものばかりなので、参考にして準備に取り掛かってみてくださいね。

1.手早くきれいに飾りつけるコツや注意点

ここでは、雛人形をきれいに、はやく飾り付けるコツと注意点を4つご紹介します。
どれも特別な技術が必要なものではなく、簡単にできるものばかりなので気軽に読み進めてください。

安全で日陰の場所を選ぶ

まずは、飾り付ける前の段階ですが、安全な場所で飾り付けすることが大切です。
特にお子様が小さい場合は、動き回ってひな壇にぶつかってしまいますと、倒れてきてしまうとお子さんが危険ですし、雛人形も壊れてしまいます。
できる限り、スペースがあり、お子さんたちが遊ばないような場所の方が好ましいでしょう。
ただし、安全な場所だとしても直射日光が当たるような場所は避けてください、人形の劣化が早く進んでしまいます。

上から順に飾っていく

雛人形を飾る時は、上から下へと順に飾っていってください。
なぜなら下から飾っていくと、上の飾りが誤って下に落下した時にずれたり壊れたりする可能性があるからです。
せっかく時間をかけてきれいに並べたにも関わらず、崩れてしまうのは嫌ですよね…
落とさないように気をつけながら、上から下へと飾っていってください。

飾り終わったら写真を撮る

一旦全ての雛人形を飾り終わったら、写真を撮影しておくことをオススメします。もし、完成形のパンフレットなどあればそちらを大切に保管しても良いですね。
写真を撮るすることで、飾りがずれてしまった時や次の年に飾る際もスムーズに並べることができます。
また、飾り付ける前の収納状態の写真も撮っておけば、混乱せず後片付けが楽になりますよ!

手袋をつける

人形を触って飾る時は、手袋をつけましょう。
素手で飾り付けをすると、人形に手油やゴミがつきやすくなってしまいます。特に人形の顔は、扱いが雑だと後々汚れが目立つようになるので丁寧に扱う必要があります。
また爪が伸びていると、せっかくの人形に引っ掻き傷がついてしまうなんてことも…
せっかくの雛人形を傷つけてしまうのはもったいないので丁寧に扱うようにしてください。
ちなみに既に人形についてしまった汚れは、綿棒に少量の水をつけて軽くこすると撮ることができます。

2. 基本の飾り方(7段飾り)

次に、7段ある雛人形の基本的な飾り方をご説明します。
地域によって差があるところもありますが、共通している点が多いので、飾り付ける際は参考にしてみてください。

1段目(親王)

そもそもですが、関東と関西では男雛と女雛の並べ方が異なります。
関東では向かって左が男雛、右が女雛です。一般的に広く売られているのは関東雛なので、特にこだわりがない方はこの順で並べるといいでしょう。
一方で関西の京雛は、向かって右が男雛、左が女雛です。
飾りつけは関東と関西で同じです。まず後ろに金屏風を立て、両脇にぼんぼりを置きます。2人の間には、桃の花をさした三方飾りをおいてください
男雛は右手に尺、左の腰に太刀、そして冠を纓(えい)がまっすぐになるように被せてください。女雛は両手の間に桧扇を持たせてあげれば装飾完了です。

2段目(三人官女)

2段目には三人官女を並べます。
1人だけ座っている官女がいる場合は中央に置いてください。
ごく稀にですが、座っている官女が2人、立っている官女が1人という場合もありますが、その場合は立ち姿の官女を真ん中に配置してください。
右の官女には中国の取っ手付きの加熱器具である長柄銚子、中央の官女にはお供え物の台である三方、左の官女にはお酒を注ぐ加銚子を持たせます。
そして官女の間には、桜もちをはじめとする季節の和菓子を高坏に置いてお供えします。

3段目(五人囃子)

3段目は五人囃子です。
持っている楽器に着目すると簡単に並べることができます。
向かって右から謡い・横笛・小鼓・大鼓・太鼓の順番です。右から左へいくほどサイズも音も大きい楽器になっていきます。
謡いは楽器は持っていませんが、その代わりに扇を手にしています。

 4段目(随身)

4段目は随身です。左大臣と右大臣の2人で構成されています。左大臣の方が身分が高く、格上なので老人の姿、右大臣は若者の姿です。
左右がややこしいですが、向かって右が老人の左大臣、左が若者の右大臣の並び順です。
2人とも左手には弓、右手には矢を持ち、矢を入れるためのやなぐいを背負っています。

5段目(仕丁)

5段目は、貴族の雑用係である仕丁がきます。
3人いるのですが、向かって右が立傘を、中央が沓台、左が大笠を持っています。
それぞれが外側の手を上げているので、左右はそれを基準に判断して並べてあげるとわかりやすいです。

6・7段目(雛道具)

6・7段目には人形は飾りませんが、その代わりに道具を飾ります。
特に決まりはないのですが、食器・たんす・化粧道具は6段目に、お駕籠や御所車は下の段に置くとバランス良く飾ることができます。
基本的に道具は、絵柄の華やかな部分が前にくるように置いてください。

3.見栄えをよくする一工夫

ここまで、飾り付けの注意点と各雛人形の飾り方をご紹介してきました。
最後の仕上げとして、見栄えをよくするための一工夫を紹介していこうと思います。

少し中央に寄せる

きれいに飾るためには、左右のバランスが良いことが肝心です。
まず最初に雛壇の中央のラインを決めましょう。
そしてそのラインを中心に左右のバランスを見て人形や道具を飾ってください。
人形も中央を向けるように飾ると、視線の流れができ、人形が生きているように感じられます。

緋毛氈で包んだ台に載せる

床に雛壇を直接おくのではなく、台の上に載せることでより高級感が増します。
例えば、ピアノの上や棚の上などに小さめの雛人形を置く場合は、赤い毛氈や布を敷いて飾ることで、コントラストがはっきりし、雛人形が一層映えます。
7段あるような大きな雛人形の場合は、折りたたみのテーブルやボックスなど家にある台になるものを用意し、その上に毛氈を敷いてください。こちらは大きめの毛氈で包んであげると高級感が増します。

4.まとめ

この記事では、雛人形の基本的な並べ方から、きれいに手早く並べるポイント、見栄えを良くする一工夫を紹介してきました。
コツや工夫に関して言えば、ご自宅にあるものですぐ実践できるものばかりですし、基本的な飾り方も慣れてしまえばあまり時間もかからなくなります。
余裕があればお子さんと一緒に並べながら1年に1度の雛祭りを、準備の段階から楽しんでみてはいかがでしょうか。

雛人形や五月人形の収納・保存に必要なものや手順をわかりやすく解説!

ご家庭の大切な雛人形や五月人形をいつまでも綺麗に保てるように、人形保存に必要なアイテムや保管の手順、知っておかないと後悔する注意点をわかりやすく解説しています。

ご家庭の大切な雛人形や五月人形をいつまでも綺麗に保てるように、人形保存に必要なアイテムや保管の手順、知っておかないと後悔する注意点をわかりやすく解説しています。

1.雛人形と五月人形の収納・保存の基本

基本中の基本

まず、最初に確認すべきは雛人形や五月人形を購入した際に受け取った「取扱説明書」です。取扱説明書をよく読んで、その内容に従いましょう。そのため、取扱説明書は失くさないよう、必ず人形の収納箱と一緒に保管しておくようにしましょう。
また、人形を片付けて収納をするのは、湿気の少ない晴れた日に行うのがポイントです。「大安の日に収納したい」などのこだわりを持たれる人もいますが、いくら大安でも雨でジメジメした日に収納すると、収納箱の中に湿気がこもってカビの原因になってしまいます。

保管場所

次に大事なポイントは、保管する「場所」です。
人形を保管するに当たって、最大の敵は「湿気」。お風呂場の隣の押し入れなど、多湿になりやすい場所は避けるのが良いでしょう。また、家の北側の窓に近い所など、冬に結露が発生しやすい場所も注意が必要です。押し入れが二段以上ある収納スペースなら、湿気のこもりがちな下段は避け、上段に置くことをオススメします。どうしても下段に置かなければならない場合は、すのこを敷くなどの工夫をしましょう。
湿気の他に、「直射日光」も大敵です。紫外線による色あせ・劣化を防ぐため、直射日光の当たらない場所を選ぶのも、保管の基本です。
また、「高温」にも注意しなければなりません。屋根裏など、夏場に極端な高温になる場所ですと、接着剤が溶けるなどの劣化を招く恐れもあります。
そして、もう一つ警戒すべきものに「虫食い」があります。衣類の虫食いで代表的なヒメマルカツオブシムシの幼虫など、人形の絹の部分を食害する虫もいます。年に一度、秋ごろの晴れて乾燥している日などに虫干しを行うのが良いでしょう。

保存に必要なもの

さて今度は、人形を保存する際に活躍する便利アイテムをいくつか紹介します。

布手袋

収納する時に人形を手で直接触ると、手垢の付いた部分がシミになってしまうなどの影響があります。布手袋はホームセンターや百均などでも手に入りますので、布手袋を着けて収納作業を行うのが良いです。
なお、せっかく大人がそのように気を付けていても、雛飾りのシーズン中にお子さんが触ってしまう場合もありがちだと思います。特に、食べ物やジュースなどが付いた手で人形を触ってしまうと、その美味しい接触部分(豊富な栄養分が付着しているところ)をめがけてヒメマルカツオブシムシなどの幼虫が繊維を食べに来ますので要注意です。カビの原因にもなります。
お子さんには、日頃から「お雛様は、ままごとの人形やぬいぐるみとは違うからね。触って可愛いがるんじゃなくて、見つめて可愛いがってね」と教えて理解させることをオススメします。

羽毛毛ばたき

ほこりを払うために、羽毛毛ばたきが便利です。お仏壇のある家庭なら、日頃からお仏壇掃除に使っているかもしれません。ほこりをパタパタと払ってから収納するようにしましょう。

和紙や柔らかい紙、または布

人形を包むために使います。新聞紙だとインクの色が人形に付いてしまう恐れがあるので、色の付かない無地の紙が良いでしょう。また、ビニール袋などで密封してしまうと水分が外へ逃げられなくなり、袋の中に湿気がこもってしまうため、包むのは紙がオススメです。
あるいは、人形を購入した時に包まれていた布があれば、それを使うのが一番確実ですね。

新聞紙などの緩衝材

和紙などで人形を包んだ後、収納箱に入れる時に、箱に隙間がある場合は新聞紙などを柔らかく丸めて詰めると緩衝材になります。

乾燥剤

絹は特に湿気に弱いので、適度に乾燥剤を使うのも良いでしょう。ただし、乾燥剤を入れすぎると逆にヒビ割れの原因にもなるため注意が必要です。

防虫剤

虫食いを防ぐために防虫剤も有効です。ホームセンター等でも、人形用の防虫剤が売られています。が、防虫剤は種類が非常にたくさんあります。薬剤と人形の素材との相性が悪いと人形を傷めてしまう恐れもあり、どれを使えば良いか迷われるかもしれません。人形の素材に合ったものを選ぶのが大事ですので、自分で判断の付かない場合は、人形を購入した店舗に問い合わせてみるなど専門家のアドバイスをもらうことをオススメします。
また、異なる種類の防虫剤を一緒に入れてしまうと、化学反応を起こして有害な影響が出てしまう恐れもあります。
以上、防虫剤についてまとめますと
「人形販売店の専門家から一番適切な防虫剤を教えてもらい、その防虫剤の種類に決めて、一つの種類を使い続ける」
という方法が最も望ましいと言えます。

収納箱

多くの場合、雛人形の衣裳や髪の素材として絹が使われています。先ほども述べたように、絹は湿気が禁物です。プラスチックのケースやビニール袋で密封してしまうと、その中の湿気が外へ逃げられず、中に湿気がこもってカビなどの原因になってしまいます。
収納の容器は桐箱か、購入時の付属の箱が良いでしょう。

2.収納の具体的な手順

それでは、便利アイテムが揃ったところで、おさらいをかねて収納の具体的な手順を見ていきましょう。

ほこりを払う

羽毛毛ばたきで、人形も道具類も丁寧にほこりを払います。特に「衣裳着(いしょうぎ)人形」と呼ばれる豪華で立体的な衣裳を纏っている人形は、人形の体と衣裳との隙間や、衣裳の折り目の部分まで、丁寧にほこりを払いましょう。それにより、ほこりの中にいる目に見えない小さな虫や卵を除去しておけば、虫食いの予防につながります。

持ち道具を外す

人形の持ち道具(持ち物)を外します。檜扇や太刀、帽子など、外せる物は全て外しておきましょう。なお人形を触る時は、手で直接人形に触れないよう布手袋を着用するのが良いです。

布や紙で包む

柔らかい布や紙(和紙など)で、人形を丁寧に包みます。新聞紙はインクの色が付く可能性があるので、人形の顔や衣裳に直接触れないよう注意する必要があります。

緩衝材を箱に詰めて収納

余っている和紙や新聞紙などをふんわり柔らかく丸めて箱に詰め、緩衝材にします。おにぎりのようにギュッと硬く丸めた新聞紙などを無理にギチギチ詰めてしまうと、収納箱の中で人形や道具類が圧迫され、変な曲がり癖が付いてしまう恐れがあります。お気を付けください。

乾燥剤や防虫剤を入れる

先に述べましたように乾燥剤や防虫剤を、適切な成分の物を適量入れます。薬剤が人形に直接触れないように、収納箱の四隅に入れるなど置き方も注意してください。

3.五月人形の収納・保存について

五月人形については、基本的な保存方法は雛人形と同じですが、兜の鍬形など、五月人形は金属部分が多いので錆びやすいです。特に、金属部分に手垢が付くとサビや色あせの原因となってしまいます。収納の時は布手袋を着用し、手で直接触れないようにしましょう。
なおインクの油分がサビを防ぐ性質を利用し、金属部分を新聞紙で包むという方法が取られる場合もあります。
雛人形と同じく、湿気は必ず避けなければいけませんが、乾燥剤を入れすぎてヒビが入らないよう注意してください。
五月人形の場合は時期的に、収納しそびれて梅雨入りすると晴れの日が少なくなるので、注意が必要です。

4.まとめ

以上、人形保存のための基本的なポイントを説明いたしました。湿気や虫食いなど、人形が傷んでしまう原因を正しく知って、賢く保存して頂きたいと思います。
なお、「収納飾り」と呼ばれる大変便利なタイプの雛人形もあります。収納飾りとは、収納箱を台にして、その台の上に人形を飾り、雛祭りシーズンが終われば台をそのまま収納箱にして人形を保管できるというものです。「コンパクトで、とても扱いやすい」と人気があります。
雛人形や五月人形を購入の際は、収納・保管のことまで考えて、ご家庭にぴったりのお気に入り人形を探してみてください!

【雛人形の宮中の人々】人形それぞれの役割やお道具縁起物の意味

1年に1度やって来る雛祭り。あなたは人形の役割や道具の意味、雛祭りに関わる食べ物の由来を知った上でお祝いしてるでしょうか。この記事では、雛祭りがもっと楽しくなるような知識や裏話をあなたに紹介させていただきます。

あかりをつけましょ ぼんぼりに
おはなをあげましょ もものはな
ごにんばやしの ふえだいこ
きょうはたのしい ひなまつり

この歌詞は、誰もが一度は耳にしたことがある『うれしいひなまつり』の一部です。あなたは、雛祭りをなんとなく1年に1度来る女の子を祝うお祭りだと思っていませんか?
この記事では、

  • 人形の役割
  • 道具の役割
  • お供え物・縁起物の役割

の順に紹介します。

この記事を読み終わる頃には、あなたも友人に話せる雛祭り知識が入っています。
人形や道具、お供え物それぞれの意味を知り、背景を知った上で雛祭りを楽しんでみてはいかがでしうか。

1. それぞれの人形の役割

まずはじめに、それぞれの人形の役割について説明します。
そもそも雛人形は、結婚式を表しており、お祝いのためのお供え物や道具が飾られているという事は頭に入れて読み進めてみてください。

親王

親王と言われるとわかりにくいですが、一番上段にいる男雛と女雛のことです。お殿様とお姫様であり、天皇陛下や皇后陛下とも言うことができます。
男雛は当時の正装である、束帯を着る際に持つ細長い板の笏を右手に持っています。
一方で、女雛が持っているのが桧扇という、礼装の際に持つ扇です。これは木で作られています。当時は、身分の高い女性が顔を見られることが、いいことではなかったため、桧扇は顔を隠すためにも使われました。
また後ろに金屏風を立てることで、主役の2人が引き立たせます。

三人官女

当時の役人のことを官人と呼びました。そして女性の官人のことを官女と呼びます。
彼女らは、身分の高い官女なので、楽器を演奏したり、歌を詠んだり、漢文をたしなむことのできる教養のある女性でした。
仕事としては、男子禁制の後宮や后妃のお世話などが中心で宮廷行事や節会では給仕につくこともありました。

五人囃子 

楽器を演奏しているのが、五人囃子です。囃子とは、祭りの際に演奏される音楽を指します。
彼らは、元服前の貴族の師弟たちです。元服前ということもあり、髪型もおかっぱ。他の人形と比較すると非常に若く感じますね。
全員が囃子ではなく、右から現代でいうボーカルの「謡」「笛」「小鼓」「大」「太鼓」の順番です。

随身

男雛のお殿様を守るための付き添いの男性を随身と言います。向かって右が「左大臣」、左が「右大臣」です。左大臣の方が偉く、人形では老人の姿になっています。
彼らは、儀式に用いる装飾的な武器である、「儀仗の剣」と「儀仗の弓」そして「矢羽」を持っています。
結婚式というおめでたい席のために、美しい武器とされる剣や弓、矢羽を道具として握っている形です。

仕丁

最後に、一番下に座っている仕丁を紹介します。4段目までは、貴族出身の人で構成されていました。しかし仕丁は貴族出身ではなく、唯一庶民出身です。わかりやすく言い換えれば、雑用係ですね。どんな雑用をするかというと、外出の際は傘や履物の台を持ち、必要なときに親王に渡すといった雑用です。
向かって右から「立傘(たてがさ)=先の細い雨傘」「沓台(くつだい)」「台傘(だいがさ)=先の丸まった日傘」を持っていますが、関西で作られた京雛では、仕丁の持ち物は、「熊手」「ちりとり」「ほうき」になります。

注目すべきは、その表情。
よく見ると怒った顔、泣いた顔、笑った顔をしています。なぜなら仕丁は貴族が必要性から無報酬で働かせるための1つの仕事だったからです。
地方から来て、雑用係としてタダ働きをする。そのような背景もあって喜怒哀楽の表情だと言われています。

2.道具

次に、6段目と7段目に飾られている道具について説明します。
こちらの道具も無意味に置かれているわけではなくて、しっかりとした意味を持っています。

6段目のお道具

6段目の道具は嫁入り道具です。実家から、嫁ぐ際に持って来る道具の数々です。
まずは、今でも馴染みのある箪笥(たんす)、衣服や寝具をしまう長持があります。
雛壇は結婚式を表しているといのは最初に説明しましたが、そのための表刺袋(うわざしぶくろ)も置かれています。
その他にも、火鉢や現代のミシンの代わりになる針箱、化粧をする鏡台、お茶を楽しむための茶道具などもあります。
昔の貴族の生活には必要不可欠な道具を6段目に飾ります。

7段目のお道具

7段目は、御輿(おこし)入れ道具です。この道具は、婚礼行事でお供を連れて外を練り歩く際に、親王のお殿様とお姫様が乗ったり、降りて地面を歩く際に必要なものばかりです。
まずは、御駕籠(おかご)です。今でいうお神輿のような形をしています。今のお神輿は2本の棒ですが、御駕籠は1本の棒で吊るされています。
他にも牛に乗り物を引かせる牛車や箱を何段も重ねた重箱などを7段目に飾ります。

右近の橘・左近の桜

5段目の仕丁の横に飾るのが、橘と桜です。
その由来は、橘は常緑が目立ち「永遠」を想起させ不老長寿を願う役割から、桜は邪気を払う縁起のいい木として知られていることです。
そのような背景があり、雛人形でも道具として置かれるようになっています。向かって右に桜を、左に橘を置きます。
右近の橘・左近の桜という呼ばれ方は、宮中の警備を行なっている左近衛府に桜が、右近衛府に橘が植えられていたのが由来です。

3.お供え物・縁起物

菱餅

菱餅はピンク・白・緑の三色でできた菱形のお餅です。
色に着目すれば、ピンクは魔除けの意味と桃の花を表し、白は純潔、そして緑は健康を意味しています。
また、ピンクは桃の花、白は雪、緑は新芽を表しており、雪の下に新芽が芽吹き、結納えには桃の花が咲いている春の情景を思い浮かべることができます。
菱形の形にも意味があり、尖っているため邪気をお祓いすることができるという意味も含まれているそうです。

白酒

昔の雛祭りでは、女性が雛人形で遊び、外へ出かけ、そしてたくさんの女性が集まり白酒を飲んで楽しく1日を過ごしました。
白酒は邪気を払うために飲んでいたのが、貴族から民間の人へと伝わり雛壇に置かれるようになりました。
また白酒は、桃の花の桃色と合わさる事でおめでたい紅白色になることから供えられるようになったという説もあります。そのため、桃の花びらを白酒に浮かべて飲む事は非常に縁起のいい飲み方とも言われています。

丸餅

丸餅は、赤と白の二重ねのお餅です。高坏というお供え物の台の上に置かれています。
紅白でおめでたいという意味もありますが、赤と白は太陽と月を象徴しており、お祝いの白酒を持っている三人官女の間に置いて丸餅をお供えします。

はまぐりのお吸い物

はまぐりの貝殻は対になっている貝殻でないとピッタリと形が合う事はありません。
そのため、ピッタリと形があっている様を仲のいい夫婦に例えました。
一人の人で一生一緒にいれるようにという願いが込められています。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
今まで知らなかった雛人形の役割や道具の意味、雛祭りに関わる食べ物の由来を以前よりも理解できると、雛祭りも以前より楽しめそうですね。
ぜひ雛人形を飾理ながらも、それぞれの人形の背景や道具の意味を味わいながら1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
そんなエピソードを聞くとお子さんも喜ぶこと思いますよ!